浜田知明
Chimei Hamada
戦後日本を代表する版画家、彫刻家。
自身の過酷な戦争体験をもとにした『初年兵哀歌』シリーズによって一躍注目を集める。
棟方志功、浜口陽三、駒井哲郎らと国際版画展に出品、1956年のルガノ国際版画ビエンナーレで受賞。
社会のみならず、人間、自分自身へとモティーフの対象を広げてゆき、多岐にわたった版画は時代に向きあいながら痛烈な皮肉とユーモアの精神で捉えあげた表現は国内外で高く評価され、わが国の現代版画に多大な影響を及ぼす。
1983年以降彫刻を手掛けるようになり、2000年を最後に版画制作から離れていきます。
経歴
- 1917
- 熊本県生まれ
- 1934
- 東京美術学校油絵科に入学
- 1939
- 東京美術学校を卒業後、熊本歩兵連隊に入り、翌年中国大陸へ派遣される
- 1943
- 満期除隊ののち、上京。翌年ふたたび応召
- 1946
- 熊本商業学校に勤務
- 1948
- 再度上京、美術文化協会員になる
- 1949
- 美術文化協会退会、自由美術家協会員になる
- 1950
- 第14回自由美術協会展に『初年兵哀歌』を発表
- 1953
- フォルム画廊で1回個展
- 1961
- グループ「同時代」を結成
- 1964
- 渡欧、主としてパリに滞在した
- 1975
- 北九州市立美術館で「浜田知明銅版画作品展」
- 1979
- 熊本県立美術館「浜田知明銅版画展」
- 1993
- 大英博物館日本館「浜田知明展」
- 2018
- 永眠
履歴
受賞歴
- 1956
- 第4回ルガノ国際版画展で次賞
- 1960
- 第4回現代日本美術展で優秀賞受賞
- 1980
- 第39回西日本文化賞（西日本新聞社主催）を受賞
- 1985
- 熊本県近代文化功労者として顕彰
- 1989
- フランス政府から芸術文化勲章（レジョン・ドヌール勲章シュヴァリエ章）を受章
コレクション
茅ヶ崎市美術館・熊本県立美術館・三重県立美術館・東京国立近代美術館 他